<特集>メイちゃんの執事 ドラマ化で一気に200万部増の注目マンガ 世界一のお嬢様目指す
2月28日16時32分配信 毎日新聞
平凡な少女からお嬢様になった少女とイケメン執事のストーリーを描く「メイちゃんの執事」
「マーガレット」(集英社)で連載中の宮城理子さんの少女マンガ「メイちゃんの執事」が人気だ。榮倉奈々さんと水嶋ヒロさん主演でのドラマ化発表後の昨年末ごろから、放送が始まった1月にかけて、コミックス(1~8巻)はわずか1カ月強で200万部を発行、累計240万部に達するという驚異的なペースで売れ続けている。
主人公は、うどん屋の両親の元で暮らす、ちょっと不器用な中学2年生・東雲メイ。幼いころ、迷子になったメイを助けてくれた金色のバッジの男にあこがれを抱きながら、幼なじみでクラスメートの柴田剣人らと楽しい日々を送っていた。突然、両親が事故で他界し、金バッジを付けた超イケメンの柴田理人が「執事」として現れる。メイは、日本を牛耳る本郷グループの総裁・本郷金太郎のたった一人の孫娘だったことを知らされる。また柴田家は代々、本郷家の執事として仕える一家で、理人は剣人の兄だったのだ。
最初は「お嬢様」になることを拒んだメイも、本郷家の財産を狙う何者かに家を爆破され、普通の生活ができないことを悟り、超お嬢様学校・聖ルチア女学園への編入を決意。理人への思いを募らせるメイは、彼が望む「世界一のお嬢様」を目指し、メイに思いを寄せる剣人は、学園に併設された執事学校に入学する……という物語だ。
注目はメイを巡る二人の執事。兄・理人は、100人に一人しか卒業できない執事学校でも10年に一人しか出ないといわれるSランクの執事に与えられる金バッジを受けていた。料理は一流シェフ並み、洗濯はもちろん、他のお嬢様から執事をかけた決闘「デュエロ」を仕掛けられ、フェンシングの世界ジュニアチャンピオンを相手にしても圧勝する戦闘力を持つ。
弟・剣人は、成績優秀でスポーツ万能の美少年だが、執事学校に通い始めたばかりで技量の差は歴然。背が低くメイに「マメシバ」とからかわれる始末だ。だがメイを一途に思う熱い気持ちは、兄に負けない。
学園は、学費年間1億円(寄付金、入学金除く)、公認執事を持つことが入学条件で、治外法権を持ち、国運を左右するほどのお嬢様が通う。そんな浮世離れしたお嬢様たちに、メイは普通の女の子として接し、仲間ときずなを深めていく。
お嬢様学校への転入、決闘、ライバルの登場、理人との別れ……と息をつかせぬ展開が続く。担当編集の治部智宏さんは「つなぎの回を作っては読者に失礼。絶妙のアイデアは取り置きをしても腐るだけだからすぐに使うべき。いいアイデアを惜しみなくつぎ込めば、さらにいいアイデアが浮かんでくる」と言い切る。
ドラマでは、メイを榮倉さんが、理人を水嶋さんが演じ、剣人役で「仮面ライダー電王」で人気の佐藤健さんが出演。初回視聴率も14・9%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と好調。メイが高校生という設定で、完全オリジナルのストーリーだ。宮城さんが「原作のままでなく変えること。(原作と同じでは)面白くないから」とドラマ化の条件にしたためで、宮城さんもテレビの前で一ファンとして楽しんでいるという。
普通の女の子の心を持つ“超お嬢様”が、二人のイケメン執事を相手に繰り広げるラブストーリー。原作ではメイの婿選びが進んでおり、ドラマの展開も気になるところだ。
■担当の治部智宏さん 執事の「決闘」にこだわる
この作品は、「執事」という名の皮をかぶったお嬢様マンガです。「お嬢様には恋愛の自由がない」という中、普通の女の子であるメイちゃんがどう生きていくのか。「女の子の幸せって何?」という少女マンガの王道を、違う角度からアプローチしています。
実は最初、「執事が普通の家に来て暮らす」というほのぼの設定だったんですよ。ただ「お嬢様なのにお嬢様学校に通っていないのはなぜ?」という疑問があり、さらに宮城さんの持ち味が、多くのキャラクターを登場させてからませる……という部分だったので、私から提案していまの「お嬢様学校」の路線になったんです。宮城さんは編集の考えを積極的に取り込むタイプなんですよ。
こだわりは、執事同士が戦う「デュエロ(決闘)」ですね。当のお嬢様が戦わず、執事がお嬢様のために戦う……という展開を「本筋にしよう」と思っていたようです。
今は、メイちゃんが婿選びの最中で、ぜひマーガレットを読んで、一緒にドキドキしてください。「この人と人をくっつけて」というファンレターも募集しています。
◇ ◇
メイちゃんの執事 宮城理子 集英社 1巻~8巻 410~420円 マーガレット(5日、20日発売)で連載中
2月28日16時32分配信 毎日新聞
平凡な少女からお嬢様になった少女とイケメン執事のストーリーを描く「メイちゃんの執事」
「マーガレット」(集英社)で連載中の宮城理子さんの少女マンガ「メイちゃんの執事」が人気だ。榮倉奈々さんと水嶋ヒロさん主演でのドラマ化発表後の昨年末ごろから、放送が始まった1月にかけて、コミックス(1~8巻)はわずか1カ月強で200万部を発行、累計240万部に達するという驚異的なペースで売れ続けている。
主人公は、うどん屋の両親の元で暮らす、ちょっと不器用な中学2年生・東雲メイ。幼いころ、迷子になったメイを助けてくれた金色のバッジの男にあこがれを抱きながら、幼なじみでクラスメートの柴田剣人らと楽しい日々を送っていた。突然、両親が事故で他界し、金バッジを付けた超イケメンの柴田理人が「執事」として現れる。メイは、日本を牛耳る本郷グループの総裁・本郷金太郎のたった一人の孫娘だったことを知らされる。また柴田家は代々、本郷家の執事として仕える一家で、理人は剣人の兄だったのだ。
最初は「お嬢様」になることを拒んだメイも、本郷家の財産を狙う何者かに家を爆破され、普通の生活ができないことを悟り、超お嬢様学校・聖ルチア女学園への編入を決意。理人への思いを募らせるメイは、彼が望む「世界一のお嬢様」を目指し、メイに思いを寄せる剣人は、学園に併設された執事学校に入学する……という物語だ。
注目はメイを巡る二人の執事。兄・理人は、100人に一人しか卒業できない執事学校でも10年に一人しか出ないといわれるSランクの執事に与えられる金バッジを受けていた。料理は一流シェフ並み、洗濯はもちろん、他のお嬢様から執事をかけた決闘「デュエロ」を仕掛けられ、フェンシングの世界ジュニアチャンピオンを相手にしても圧勝する戦闘力を持つ。
弟・剣人は、成績優秀でスポーツ万能の美少年だが、執事学校に通い始めたばかりで技量の差は歴然。背が低くメイに「マメシバ」とからかわれる始末だ。だがメイを一途に思う熱い気持ちは、兄に負けない。
学園は、学費年間1億円(寄付金、入学金除く)、公認執事を持つことが入学条件で、治外法権を持ち、国運を左右するほどのお嬢様が通う。そんな浮世離れしたお嬢様たちに、メイは普通の女の子として接し、仲間ときずなを深めていく。
お嬢様学校への転入、決闘、ライバルの登場、理人との別れ……と息をつかせぬ展開が続く。担当編集の治部智宏さんは「つなぎの回を作っては読者に失礼。絶妙のアイデアは取り置きをしても腐るだけだからすぐに使うべき。いいアイデアを惜しみなくつぎ込めば、さらにいいアイデアが浮かんでくる」と言い切る。
ドラマでは、メイを榮倉さんが、理人を水嶋さんが演じ、剣人役で「仮面ライダー電王」で人気の佐藤健さんが出演。初回視聴率も14・9%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と好調。メイが高校生という設定で、完全オリジナルのストーリーだ。宮城さんが「原作のままでなく変えること。(原作と同じでは)面白くないから」とドラマ化の条件にしたためで、宮城さんもテレビの前で一ファンとして楽しんでいるという。
普通の女の子の心を持つ“超お嬢様”が、二人のイケメン執事を相手に繰り広げるラブストーリー。原作ではメイの婿選びが進んでおり、ドラマの展開も気になるところだ。
■担当の治部智宏さん 執事の「決闘」にこだわる
この作品は、「執事」という名の皮をかぶったお嬢様マンガです。「お嬢様には恋愛の自由がない」という中、普通の女の子であるメイちゃんがどう生きていくのか。「女の子の幸せって何?」という少女マンガの王道を、違う角度からアプローチしています。
実は最初、「執事が普通の家に来て暮らす」というほのぼの設定だったんですよ。ただ「お嬢様なのにお嬢様学校に通っていないのはなぜ?」という疑問があり、さらに宮城さんの持ち味が、多くのキャラクターを登場させてからませる……という部分だったので、私から提案していまの「お嬢様学校」の路線になったんです。宮城さんは編集の考えを積極的に取り込むタイプなんですよ。
こだわりは、執事同士が戦う「デュエロ(決闘)」ですね。当のお嬢様が戦わず、執事がお嬢様のために戦う……という展開を「本筋にしよう」と思っていたようです。
今は、メイちゃんが婿選びの最中で、ぜひマーガレットを読んで、一緒にドキドキしてください。「この人と人をくっつけて」というファンレターも募集しています。
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メイちゃんの執事 宮城理子 集英社 1巻~8巻 410~420円 マーガレット(5日、20日発売)で連載中